漢詩の日本語訳作ってみたシリーズの8作目。今までで一番自分の理想に近い作品が出来たと思います、島崎藤村の書いた新体詩の影響をかなり受けています。
原文
王維「鹿柴」
空山不見人, 但聞人語響。
返景入深林, 復照青苔上。
解説
静かな山はどこにも人がいないけど、どこからか人の話し声が聞こえてくる。夕陽が山の中に射し込んで、岩の苔を照らしている。
試訳
奥山のいと静けしや
人影のひとつも有らねど
遠きより語らふ声の
ふたつみつ聞こゆるごとし
暮れゆけば束なる西陽の
雲間よりわづかに出でて
深き野に姿隠せる
苔
参考:佐藤春夫の日本語訳(『玉笛譜』)
山ひそやかに人げなく
ただ語らひのもれひびく
林の奥に入日さし
青苔の
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